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【馬頭琴】

馬頭琴は、モンゴルを代表する伝統的な弦楽器です。

馬頭琴と聞くと、まず、物語「スーホの白い馬」を思い浮かべる人が多いと思います。しかし、どのような形で、どうやって弾き、どんな音が鳴るか、イメージできる人はそれほど多くないのではないでしょうか?

「スーホの白い馬」によると、愛馬の骨や、皮、筋などを使って作られたと書かれています。一度、馬の頭蓋骨を楽器のボディに用いたものを見たこともありまが、それは絵の中の馬頭琴を復元したもので、実際にそのようなものが存在していたのかどうか分かりません。

現在手にすることの出来る馬頭琴のボディはほとんどが木製で、ネックの一番上には必ず馬の頭の彫刻がついています。弦は2本、正確には馬の尻尾の毛を束ねたものが2束。弓も馬の尻尾の毛で、バイオリンなどの弓と構造的には変わりありません。

馬頭琴の音は、土臭く素朴な音、モンゴル高原に住む遊牧民の手のひらような、乾いたあたたかい音です。そしてそれは、近代楽器として完成された、バイオリンなどの弦楽器では決して出すことの出来ない音です。

馬頭琴

馬頭琴

馬頭琴のヘッド部分

馬頭琴の「馬頭」部分

ホーミー歌ってます。

【ホーミー】

一人の人間より一度に2つ以上の音が聞こえるという、世にも不思議な歌唱法です。モンゴル、トゥバ、中央アジアの山岳地帯に住む幾つかの少数民族グループに伝承され、各民族によって、また細かいテクニックの違いによって様々な呼び名がありますが、モンゴル民族のものをホーミーと呼びます。

色々な解説がありますが、この音ばかりは実際に生で聞いて見ないことには、絶対理解不可能です。

【皮張りの馬頭琴】

2005年秋から使っているボディの前面にゼール(モンゴルに住む野性の山羊)の皮を張った馬頭琴。オロンバヤル氏製作。
弦、弓とももちろん馬の尻尾の毛。木製の馬頭琴よりもさらに土臭く、素朴な音色がします。

通常の馬頭琴の調弦はモンゴル国の馬頭琴では高い弦がB♭、低い弦がF。皮張りの馬頭琴は僕の場合それよりも1音から2音低く調弦しています。

皮も尻尾の毛も気温、湿度の変化に敏感に反応して音程が変化するため、ほかの楽器とあわせるのにはあまり適しませんが、歌やホーミーの伴奏、オルティンドーなどゆったりとした曲、ビエルゲー(モンゴル舞踊のメロディ)などを弾くと、木製の馬頭琴で弾いていたときよりもよりモンゴルらしく響きます。

僕がモンゴルで出合った風景、遊牧民たち、彼らの歌う歌、そういったものすべてが思い出される、そんな音色。これぞモンゴル、これぞ馬頭琴、という楽器です。(弾いている僕個人の感想です。)

ヘッド部分

皮張りの馬頭琴

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